マッチングアプリで投資詐欺を勧誘するメッセージの特徴7選
マッチングアプリを悪用した投資詐欺の被害に遭う方が増加しているため、利用者のなかに紛れ込んでいる詐欺師を見極めることが重要です。
本記事は、マッチングアプリ投資詐欺の手口や、詐欺を働くアカウントとメッセージの特徴を説明します。被害に遭われた方は対処法も参考にしてください。
マッチングアプリ投資詐欺の手口
マッチングアプリ投資詐欺の手口は、次の手順で進みます。
- 恋愛目的で近づく
- 投資勧誘する
- 音信不通になる
マッチングアプリのユーザーは純粋に出会いを求める方が大半であり、運営側も安全な利用環境を目指して監視しています。しかし、監視を逃れた詐欺師が潜んでいる可能性はゼロではないため、注意してください。
恋愛目的で近づく
マッチングアプリに潜む詐欺師は、投資詐欺のターゲットに恋愛目的を装って近づきます。
知り合った直後に積極的にアプローチし、マッチングアプリの管轄外であるLINEに誘導します。マッチングアプリ内は運営の監視があり、投資勧誘は禁止されているためです。
ターゲットは真剣にパートナーを探していますが、詐欺師は投資初心者を探して恋愛関係に持ち込みます。マッチングアプリ投資詐欺は金銭的欲求に働きかけるのではなく、「良い関係を維持したい」という恋愛感情を利用しており悪質です。
投資勧誘する
マッチングアプリを利用した投資詐欺では、結婚をちらつかせ「2人の将来のために」と言って投資勧誘します。
詐欺師は、メッセージで暗号資産やFX投資など、海外の投資サイトを「あなただから特別」と紹介します。「会って相談したい」と答えるとさまざまな理由をつけて断られ、関係を維持したいターゲットは次第に断れなくなるでしょう。
詐欺師に紹介される投資サイトの売買画面は利益が出るように偽装されています。最初は少額の出金が可能ですが、追加入金して金額が大きくなったあとに申請しても対応してもらえません。
音信不通になる
マッチングアプリ投資詐欺は一定額の投資をすると、相手と音信不通になります。投資サイトの運営とも連絡が取れなくなります。
出金申請すると手数料や保証金などの名目で費用を要求される場合がありますが、支払ってもお金を引き出すことはできません。相手に相談したくてもLINEはブロックされ、マッチングアプリのアカウントは削除されており、投資詐欺に遭ったことに気づきます。
恋人だと信じていた相手の名前も勤務先も偽りであったとわかり、失恋と金銭的損失のダメージは大きいといえるでしょう。ショックから前向きに対応できず、泣き寝入りになりがちです。
マッチングアプリ投資詐欺を働くアカウント
マッチングアプリ投資詐欺を働くアカウントには、次のような特徴があります。
- ハイスペックな美人女性が多い
- プロフィールにLINEのIDが書かれている
- 贅沢な生活をアピールする
マッチングアプリで出会った相手を見極める際、参考にしてください。
ハイスペックな美人女性が多い
マッチングアプリ投資詐欺を働くアカウントの特徴として、ハイスペックな美人女性が多い点が挙げられます。
30~40代の男性がターゲットにされやすく、詐欺アカウントは魅力的な容姿とハイスペックな経歴をもつ女性を装います。マッチングのチャンスを増やすためです。
プロフィールやアイコンの写真はモデルやインフルエンサーの写真の無断使用が多く、Google画像検索の機能で確認できます。ただし、以下のような場合は画像検索してもヒットしない点に注意が必要です。
- ネット上にない写真を使用している
- 左右反転のような画像加工をしている
SNSアカウントを探し、相手が語った情報とSNSの内容が一致しているか確認することも有効です。
プロフィールにLINEのIDが書かれている
マッチングアプリ投資詐欺を働くアカウントのプロフィールに、LINEのIDが書かれている場合は怪しいと考えましょう。
LINEのIDのような個人情報を、不特定多数の方が閲覧できる状態にしておくと悪用される恐れがあり危険です。詐欺アカウントはあえてIDを記載して、警戒心の低いターゲットがコンタクトしてくることを期待します。
LINEは普段から親しんでいるツールであり、効率良く関係を深められると感じるかもしれませんが注意してください。
贅沢な生活をアピールする
マッチングアプリ投資詐欺を働くアカウントは、贅沢な生活をアピールします。
豪華な食事や海外旅行などの写真を載せている場合、グルメや旅行が趣味という方は多いため、詐欺師とは限りません。ブランド品や高級車なども同様であり、ほかの特徴とあわせて怪しいアカウントか判断してください。
「投資で儲けたおかげ」「将来のために一緒に儲けよう」と言い、投資話を持ち掛けてきた場合は注意が必要です。相手の話を鵜呑みにしないようにしましょう。
マッチングアプリ投資詐欺のメッセージの特徴
マッチングアプリ投資詐欺のメッセージには次のような特徴があります。
- 外国人を名乗りカタコトの日本語を使う
- 積極的にアプローチしてくる
- すぐにLINEに誘導する
- LINE以外の連絡先を聞いてくる
- デートは断る
- 会う時間と場所を指定してくる
- 第三者を紹介する
当てはまる点が多いほど詐欺師の可能性が高いため、注意してください。
外国人を名乗りカタコトの日本語を使う
マッチングアプリに潜む投資詐欺師は、外国人を名乗りカタコトの日本語を使います。
「海外にいるから会えない」「日本語が苦手だから電話はできない」と言われます。メッセージは翻訳ソフトを使ったような拙い日本語で、外国人の恋人の努力と信じた場合は情が湧くかもしれません。
詐欺師が外国人を装うのは、やり取りや海外投資サイトの紹介を不自然に感じさせないためです。名乗ったとおりの人物か確認することが重要です。
積極的にアプローチしてくる
マッチングアプリ投資詐欺師は積極的にアプローチしてきます。極力早く投資の話に進みたいため、すぐに距離を縮めて恋愛関係であるかのようなメッセージを送ってきます。
積極的すぎると違和感を覚えても、相手が外国人と思うと納得して恋愛対象として意識してしまうかもしれません。
会う前から結婚の話をする相手は詐欺師の可能性が高いと考え、注意してください。
すぐにLINEに誘導する
投資詐欺師は、マッチングアプリで出会ってすぐにLINEに誘導します。LINEはマッチングアプリ内よりセキュリティが緩く、詐欺師に都合よく利用されています。
LINEの海外ユーザーは少ないため、外国人と名乗っている相手が誘導してきた場合は詐欺である可能性が高いといえるでしょう。
LINEのIDの交換は、実際に会って相手を確認してからにしてください。
LINE以外の連絡先を聞いてくる
マッチングアプリを利用した投資詐欺では、LINE以外の連絡先を聞いてくる場合もあり、注意が必要です。
詐欺師に個人情報を伝えると、詐欺に遭うだけでなく二次被害に巻き込まれる可能性があります。二次被害とは、過去に詐欺に遭った方が「返金のため」と言われて別の詐欺師の被害に遭うことです。
詐欺師は公的機関の職員や弁護士を装い、調査費用や返金手続きの手数料といった名目でお金を騙し取ります。
相手がLINE以外の連絡先を聞いてきた場合は、伝える必要性があるか冷静に判断してください。
デートは断る
マッチングアプリを悪用した投資詐欺ではLINEのやり取りは頻繁ですが、デートは断られ会うことができません。
詐欺師は美人女性と偽る男性であることが多く、顔を見せられないためビデオ通話も断られます。
何度デートに誘っても断られる場合は恋愛関係の進展は望めないと考え、距離を取ることをおすすめします。
会う時間と場所を指定してくる
マッチングアプリ投資詐欺では実際に会うケースもありますが、時間と場所を指定してくることが特徴です。詐欺師は効率良く複数のターゲットと会う必要があるため、半ば強引に指定します。
相手から一方的に伝えられた場合は、時間と場所を決めた理由を尋ね、怪しい点がないか確認すると良いでしょう。
第三者を紹介する
マッチングアプリを利用した投資詐欺では、第三者を紹介してくるケースもあります。
恋愛目的で会うようになってすぐにほかの人を紹介することは不自然です。「投資に詳しい」「儲け話を知っている」と紹介された場合は、詐欺の可能性が高いと考えられます。
複数の人から投資を勧められると断りにくい雰囲気になりますが、お互いのことを知る前にお金の話をする怪しさに注意してください。
マッチングアプリ投資詐欺の対処法
マッチングアプリ投資詐欺に遭った場合の対処法は、次のとおりです。
- 消費生活センターに相談する
- 警察に被害届を提出する
- 弁護士に相談する
現況に合わせて相談先を選択し、対応を検討してください。被害者を増やさないために、マッチングアプリの運営に通報することもおすすめします。
消費生活センターに相談する
「マッチングアプリ投資詐欺かもしれない」と疑っている場合は、消費生活センターに相談してください。消費者ホットライン(188)に電話をかけると、地域の消費生活相談窓口を案内してもらえて便利です。
消費生活センターは詐欺の相談を多く受け付けており、詐欺かどうか見極めるポイントや今後の対応についてアドバイスしてくれます。
消費生活センターは基本的に実際の介入はしないため、返金請求が必要な場合は被害者本人が行わなければなりません。アドバイスをもらいながら自力で行うことになりますが、難航するでしょう。
警察に被害届を出す
マッチングアプリ投資詐欺に遭った場合は警察に相談し、被害届を提出してください。警察相談専用電話(#9110)に電話し、あらかじめ提出の仕方を相談しておくと安心です。
被害の状況や経緯をメモし、契約書や通帳の振り込み記録、やり取りのスクリーンショットなどの証拠を準備します。証拠不十分と判断された場合は被害届が受理されないため、注意が必要です。
被害届が無事に受理され犯人逮捕に至っても被害回復は警察の管轄外であり、返金請求は被害者本人が行う必要があります。
弁護士に相談する
マッチングアプリで投資詐欺に遭い、返金請求を検討している場合は弁護士に相談してください。
返金請求は手続きが複雑で法律の専門的知識が必要です。時間や労力がかかり、被害者が自力で返金請求を行なった場合の成功率は低いといえるでしょう。
弁護士へは返金請求手続きや詐欺師との交渉を一任でき、お金を取り戻せる可能性が高まります。
弁護士はそれぞれ得意とする専門領域があるため、投資詐欺の解決実績が豊富な法律事務所を選ぶことが重要です。
マッチングアプリ投資詐欺の相談は当事務所へ
マッチングアプリを利用した投資詐欺に遭った場合のご相談は、当事務所をおすすめします。投資詐欺に強い弁護士が被害回復に尽力します。
マッチングアプリ投資詐欺は、失恋と金銭的被害の二重のダメージから対応が遅れる傾向がありますが、詐欺師に逃げられる前に対処することが重要です。
当事務所は、電話やメール、LINEでのご相談を受け付けています。恋愛がらみの相談は躊躇されがちですが、弁護士には守秘義務があるため、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。