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なりすまし詐欺が急増?被害が拡大している事例と手口を紹介

年々、なりすまし詐欺の手口は巧妙化し、思いもよらないところで罠にはまってしまう可能性が高まっています。

「気づいたら詐欺だった」という事態を避けるため、本記事ではなりすまし詐欺について詳しく解説します。

具体的な詐欺手口を知り、被害から身を守りましょう。

 

なりすまし詐欺とは

なりすまし詐欺とは

なりすまし詐欺とは、悪意のある第三者が企業や個人を装って金銭を奪う手口です。近年では、電話やメールだけでなく、SNSを利用したなりすまし詐欺が多くなっており、被害が広がっています。

個人になりすました不正アクセス行為や、企業や公的機関を装った詐欺メールの送信など、手口はさまざまです。「自分は大丈夫」と思っている方ほど、実は注意が必要です。

 

なりすまし詐欺のよくある事例

なりすまし詐欺のよくある事例

なりすまし詐欺には、以下のような職業やサービスを装った相手からの被害事例が起こっています。

  • 警察官
  • メタバース
  • SNS
  • ECサイト
  • Netflix

人間心理を巧みに利用した詐欺の手口には警戒が必要です。実際の事例を知り、被害に遭わないための知識をつけましょう。

 

警察官

警察官を装ったなりすまし詐欺の事例が多発しています。お金を奪うために権威性のある警察になりすまし、被害者を信用させます。

「通帳からお金が引き出されている」と自宅に押しかけ、キャッシュカードを偽物とすり替える手口が報告されているため、警戒が必要です。

警察官だからといって安易に信用することは危険です。「今日中に」「情報が漏れるから誰にも言わないように」と迫られた場合は、詐欺の疑いがあります。

たとえ警察官であっても、銀行口座の暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを預かったりすることはないため注意しましょう。

 

メタバース

メタバースの世界でも、現実社会と同じようになりすまし詐欺被害が起こっています。メタバース内のアカウントの乗っ取りや、酷似したアバターを作って他人になりすまし、不正行為を行う手口です。

企業のアバターになりすまされた相手から、不正な商品の売買や不当な契約を結ばれてしまう被害が報告されています。メタバースの運営会社を装ったフィッシング詐欺による個人情報の流出にも注意が必要です。

今後、メタバースの普及とともに被害が多くなると予想されます。法的整備が急がれていますが、企業や個人でもセキュリティ対策が必要です。

 

SNS

インスタグラムやXなどのSNSアカウントによるなりすまし詐欺被害の事例が、近年増加しています。

他人のアカウントを乗っ取り、偽のログインメッセージを不特定多数に送って個人情報を不正に入手する手口です。

企業や有名人の偽アカウントを作成し、金銭目的の勧誘やフォロワーの個人情報を聞き出すという手法も増えています。

SNSでのなりすまし詐欺事例は利用者の数とともに増え続け、幅広い年齢の方が被害に遭っています。怪しい人物から接触があった場合は、一人で対応せずに周りに相談してください。

 

ECサイト

なりすまし詐欺では、正規のECサイトに似せた偽サイトで買い物をさせ、商品代金を騙し取る事例が起こっています。代金を支払ったものの、商品が届かないという被害が急増しています。少しでも安く、早く手に入れたいといった消費者の購買心理を悪用した手口です。

偽ECサイトの特徴は、以下のとおりです。

  • 大幅に値引きされている
  • 「本日限り」「品薄」と購入を急がせる
  • 支払い方法が代金引換や銀行振込など限定されている
  • 記載されている問い合わせ先に連絡できない

正規のサイトとの違いを把握することで、詐欺被害を回避できます。気軽に購入できるネット通販だからこそ、買い物の際は慎重になりましょう。

 

Netflix

Netflixを装うなりすまし詐欺では、偽のメールに騙され個人情報を盗まれた事例も存在します。コロナ禍を機に利用者が急増したことから、詐欺に悪用されるケースも増加傾向です。

詐欺手口では、「前回の支払いに問題があります」とクレジットカード情報を確認する案内メールを送り、偽サイトへ誘導します。Netflixは、メールでの個人情報提供のお願いはしていないと注意を呼びかけています。

偽サイトで個人情報を入力してしまった場合は、すみやかにログインパスワードを変更してください。

参考:Netflix

 

なりすまし詐欺の手口

なりすまし詐欺の手口

頻出しているなりすまし詐欺の手口は、以下のとおりです。

  • オレオレ詐欺
  • フィッシング詐欺
  • クリック詐欺
  • 交際あっせん詐欺
  • 架空請求詐欺

なりすまし詐欺の手口は巧妙化し、多様な立場の方がターゲットになっています。メールやSMS(ショートメッセージサービス)を利用した詐欺が増加し、相手の恐怖心や心の隙をつくような手口も多く見られます。

実際の手口を参考に、詐欺被害を回避しましょう。

 

オレオレ詐欺

なりすましによる詐欺手口の一つは、オレオレ詐欺です。オレオレ詐欺は家族や会社の上司になりすまして金銭を要求する手口で、多くは高齢者が狙われます。

オレオレ詐欺でよくある手法は、以下のとおりです。

  • 「風邪を引いて声が変わった」と嘘をつく
  • 「携帯電話が変わった」と言う
  • 「小切手が入ったカバンをなくした」「事故を起こした」など緊急性を装う
  • 本人とは違う人物がお金を取りに来る

オレオレ詐欺は早急に金銭が必要であると強調し、被害者を焦らせます。電話でお金の話をされた場合は、一人で判断せずに、家族や警察に相談しましょう。家族で合言葉を決めておくことも有効な対策方法です。

 

フィッシング詐欺

なりすましによる手口には、フィッシング詐欺も挙げられます。実際のサービスや企業になりすまし、個人情報を入手する手口です。メールやSMSを使い、偽サイトに誘導して個人情報を入力させる手法がよく見られます。

詐欺師は実在するクレジットカード会社を装い、カード情報確認のためのメールを送ります。メールに記載のあるURLから誘導された偽サイトは正式なものと酷似しており、騙される被害者が少なくありません。

怪しいメールに添付されたURLのクリックは避け、正式なサイトからのログインを徹底してください。

 

クリック詐欺

クリック詐欺は、なりすましメールにより不当な金銭を要求する手口の一つです。

出会い系やアダルトサイトを装うことは、クリック詐欺の常套手段です。利用者の興味を引く内容とURLを記載したメールを送り、アクセスしただけで多額の料金を請求します。

「支払わない場合は法的措置を講じる」と不安を煽る点が特徴です。家族に知られる恐怖から、不当な振込請求に応じてしまう被害が多発しています。

見知らぬ相手から来たメールのURLを安易にクリックすることは危険です。意図せずクリックした場合、一方的な契約成立や支払い請求をうけても、むやみに業者へ連絡をすることは避けましょう。

 

交際あっせん詐欺

交際あっせん詐欺は、なりすましによる悪質行為の手口です。「女性を紹介をします」と仲介業者になりすました広告を掲載し、登録料や紹介料といった金銭を要求する詐欺です。

詐欺師は出会いを求めている方の気持ちに漬け込み、不特定多数の相手から金銭を騙し取ろうとします。

山口県では、成人雑誌の広告へ連絡した男性が、女性の紹介費用として現金書留で12万円を送り、騙し取られる被害に遭いました。

甘い言葉を謳う広告は、利用を検討する前に一度冷静になることで、詐欺被害を未然に防げます。

 

架空請求詐欺

なりすましを利用した手口の一つに、架空請求詐欺が挙げられます。実在する会社になりすまして、身に覚えのない金銭を請求する手法です。

携帯会社や電気会社など、信じてしまいそうな企業を装った事例が多く見られます。

「通話料が未納のため強制執行する」「勤務先を調査する」と不安を煽るような文言を並べ、被害者を追い込みます。焦りのあまり事実確認をしないまま、金銭を支払ってしまう被害があとを絶ちません。

コンビニで電子マネーを購入し支払うよう指示されて、被害に遭った事例もあります。実在する会社や公的な機関からの請求であっても、身に覚えがなければ対応しない、毅然とした態度が必要です。

 

なりすまし詐欺に遭ってしまったら

なりすまし詐欺に遭ってしまったら

なりすまし詐欺の被害に遭った際は、以下の対処法をとりましょう。

  • 国民生活センターに電話する
  • 警察に被害届を提出する
  • 弁護士に相談する

詐欺に遭ってしまった場合、被害を最小限に抑えるためには早急に対応する必要があります。素早い対応は、犯人にたどり着き、損害を回復できる見込みが高まります。

 

国民生活センターに電話する

なりすまし詐欺被害に遭ってしまった場合は、国民生活センターの相談窓口である「消費者ホットライン」に電話をかけましょう。消費者ホットラインの番号は、全国共通で「188」です。

188番に電話をかけると最寄りの消費者生活相談窓口につながり、専門の知識と経験のある相談員から解決に向けた助言が受けられます。相談だけで解決できないケースは、弁護士や専門機関につなげてもらえる場合もあります。

「自分の不注意で被害に遭ってしまった」と諦める前に相談してみることが、解決への第一歩となるでしょう。

 

警察に被害届を提出する

なりすまし詐欺に巻き込まれた際は、警察に被害届を出すことも一つの手です。被害届を出すと、犯人が刑事罰を軽くするために損害金を支払う可能性が高まり、示談に持ち込めます。

被害届を出しても、民事事件だと判断された場合は捜査が始まりません。捜査されるとしても、時間がかかってしまうことも理解しておきましょう。

警察庁では、すぐに相談できる警察相談窓口を全国に設けています。「#9110」番にかけると、最寄りの相談窓口につながります。被害届の提出を視野に入れている方は、まずは相談してみてください。

 

弁護士に相談する

なりすまし詐欺で奪われたお金を回収したい場合は、弁護士への相談を推奨します。弁護士が返金請求を行うと、法的措置を恐れた詐欺師が示談を受け入れる可能性があるためです。

個人では難しい返還請求も、弁護士の代行によりすみやかな被害回復につながります。

専門的な知識を持った弁護士であれば、強制執行や訴訟などの複雑な手続きも任せられるため安心です。弁護士に依頼することで、解決までの労力や精神的な負担を軽減できます。

奪われた大切な資産を取り返したい、スムーズに解決したいという場合は、詐欺事件に強い弁護士への相談をおすすめします。

 

なりすまし詐欺の被害相談は当事務所へ

なりすまし詐欺の被害相談は当事務所へ

なりすまし詐欺の被害は、解決の経験が豊富な当事務所へご相談ください。

当事務所は、ご相談者様の不安な心に寄り添った対応を徹底しています。公表しづらい内容であれば、連絡や書類の送付を控え、プライバシーに配慮して対応します。

相手が特定できないトラブルに遭った際や、費用の見積りを知りたい場合もお気軽にご連絡ください。

なりすまし詐欺は、対応が早いほど被害回復の可能性が高くなります。過去の事例をもとに、迅速に解決策を提示いたします。

ぜひ一度、当事務所の無料相談をご利用ください。