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著名人を利用した投資詐欺とは?SNSで多発している手口と被害事例

著名人を利用した投資詐欺が増加していますが、大勢の方が騙されている手口をご存じでしょうか。

多発している詐欺の手口や被害例を知ることで、日常に潜む罠から自身の大切なお金や時間を守れます。

本記事では著名人を騙る投資詐欺の回避方法も詳しく説明します。ぜひ参考にしてください。

 

著名人を利用した投資詐欺の手口

著名人を利用した投資詐欺の手口

著名人を利用した投資詐欺の手口は、以下のとおりです。

  • SNSで偽の広告を掲載する
  • 著名人になりすます
  • 著名人の動画や画像を悪用する

著名人が利用されているだけで、内容を十分に精査せず信じてしまう方が増えています。詐欺手口の特徴に当てはまる投資案件には注意し、被害を回避しましょう。

 

SNSで偽の広告を掲載する

著名人の名前でSNSに偽の広告を掲載し、投資詐欺を働く手口は訴訟問題になるほど頻出しているため注意してください。

有名でユーザー数が多いSNSは広告の審査が行われているため安全だと思われがちです。しかし、しっかりと審査されている広告ばかりではないため注意が必要です。

SNSの詐欺広告からLINE登録へ誘導される場合があります。LINEから詐欺師のアカウントや偽サイトを紹介されたり、オープンチャットへ誘導されたりして詐欺投資商品を勧められるという流れです。

SNSに出てくる広告には不用意に触らないようにしましょう。

 

著名人になりすます

SNSで著名人になりすまして勧誘する投資詐欺の手口も増えています。有名人の名前で投資について発信しているSNSアカウントを見つけた場合、プロフィールや投稿内容に怪しい点はないか確認してください。

なりすましだけではなく、本人のSNSアカウントを乗っ取り、詐欺に悪用するケースもあります。乗っ取りの場合、アカウント自体は本人のものであるため詐欺かどうかの判断が困難です。

急に発言内容が変わったというような違和感のある場合が多いため、注意深く観察してください。

 

著名人の動画や画像を悪用する

投資詐欺の手口には、著名人の動画や画像を悪用するケースもあります。著名人のライブ映像をSNSで無断投稿し、投資商品に関係するテロップを挿入して詐欺に勧誘する手口です。

近年は、AIで音声を偽造したフェイク動画をSNSに投稿しているケースもあるため、詐欺を見抜くことは困難です。

利用した著名人のファンやSNS発信に興味を持った方に、LINE登録させて投資へ勧誘する手口が多く報告されているため警戒してください。投資商品を購入しない場合でも、登録した住所や氏名などの個人情報が別の詐欺に利用されることもあります。

著名人が投資商品を宣伝している時点で、詐欺の可能性を考え注意しましょう。

 

著名人を利用した投資詐欺の被害事例

著名人を利用した投資詐欺の被害事例

著名人の名前を利用した投資詐欺の事例を2つ紹介します。

名前を利用される著名人は、実業家や経済情報に明るい方ばかりです。投資に精通した人物の発言を装うと広告が信頼されやすくなるため、詐欺に利用されています。人を騙すために商品の権威性を高めることは詐欺の常套手段です。

事例を知ることで同じような状況になった際、速やかに詐欺だと気付けます。

 

1.前澤友作さんを利用した詐欺

50代女性が、前澤友作さんを騙るインスタグラムの偽広告にアクセスして投資詐欺に遭い、600万円余りを騙し取られました。

女性はインスタグラムの広告からLINEのグループチャットに誘導されたものの、前澤友作さんはおらず、運営者は別の人物でした。グループ内で勧められた投資に参加すると利益が出たように見えましたが、出金しようとすると「口座が凍結している」と断られ、詐欺に気付いたそうです。

グループでの投資勧誘は「皆もやっているから安心だ」という気持ちになり、判断が鈍る場合があるため危険です。グループチャットや講座の参加者はサクラであることも多いため、注意してください。

参考:“なりすまし広告”詐欺被害 メタ日本法人を提訴 神戸地裁|NHK

 

2.森永卓郎さんを利用した詐欺

50代男性が、Facebookから森永卓郎さん主催の偽投資講座へアクセスし、1億円騙し取られた投資詐欺事例を紹介します。

Facebookに表示されたサイトの案内に従い、男性が偽の森永卓郎さんをLINEの友達に追加すると、投資講座のグループに招待されました。仮想通貨への投資に参加するも、取引所の残高がゼロになっていたことから詐欺が発覚したそうです。

今回のケースで用いられた仮想通貨や取引所、チャートは詐欺グループが作った偽物でした。詐欺グループは細かい部分まで巧妙に作り込み、金銭を騙し取るため注意が必要です。

投資詐欺のよくある手口については、以下の記事でも詳しく解説しています。

投資詐欺の被害を防ぐための対策や相談先も紹介していますので、ぜひ本記事とあわせてご覧ください。

投資詐欺の有名な手口5選!被害を避けるための対策と相談先

 

著名人を利用した投資詐欺の回避方法

著名人を利用した投資詐欺の回避方法

著名人を利用した投資詐欺の回避方法は以下のとおりです。

  • SNSの広告には触らない
  • 公式アカウントか確認する
  • 不自然な日本語に注意する

著名人を利用した詐欺は身近に潜んでいます。被害に遭わないために回避方法を確認しましょう。

 

SNSの広告には触らない

投資詐欺を回避するために、著名人が掲載されているSNSの広告には触らないでください。SNS広告が投資詐欺の入口であった事案が多発しています。

SNSには、審査を通過した優良な広告ばかりが掲載されているわけではありません。実際に、メタ社の副社長は「広告を審査する体制やシステムを改善しているが、偽広告を識別することは容易ではない」という内容を発言しています。

メタ社が運営するFacebookやインスタグラムでは著名人を利用した投資詐欺広告が多く、問題となっています。

企業も努力はしているものの必ずしも安全とは限りません。自身を守るためにも、SNSの怪しい投資広告には触らないでください。

 

公式アカウントか確認する

著名人のSNSアカウントは、公式かどうかを確認して投資詐欺を回避しましょう。公式SNSからの発信ではない場合、詐欺師が作った偽アカウントの可能性が高いためです。

公式アカウントは、名前の横に付いている認証マークで確認してください。公式マークのないアカウントは、なりすましの可能性があるため注意しましょう。

著名人のホームページにあるリンクから、公式SNSを確認する方法もあります。
Xの認証バッジは料金を支払うことで付けられるため、なりすましアカウントと見分けにくく注意が必要です。

 

不自然な日本語に注意する

著名人を騙るアカウントや広告に不自然な日本語が使われていた場合は、投資詐欺を疑いましょう。悪用されている著名人は日本人が多く、不自然な日本語をそのまま発信し続けることはまずありません。

不自然な日本語は本人の言葉ではなく、AIの自動応対や外国人が返答している可能性があります。文章だけでなく、フォントの表記が明らかにおかしい場合も注意してください。

投資を勧める著名人の発信に不自然な日本語を発見した際は、該当するアカウントとは関わらないようにしましょう。

 

著名人を騙る投資詐欺に遭った場合の対処法

著名人を騙る投資詐欺に遭った場合の対処法

著名人を騙る投資詐欺に遭った場合の対処法は、以下の4つです。

  • SNSの運営に通報する
  • 消費生活センターを利用する
  • 警察へ相談する
  • 弁護士へ相談する

著名人を利用した投資詐欺に気付いた際は、速やかに第三者へ相談し、適切な対処法を取ってください。

 

SNSの運営に通報する

著名人を利用した投資詐欺に遭った場合は、SNSの運営に通報しましょう。

LINEやインスタグラムは通報機能が備わっています。通報すると運営会社によって調査が行われ、悪質だと判断されたアカウントは凍結される可能性があります。運営側としても無数に出てくる怪しいアカウントを、ふるいにかけ続けるのは困難であるため、ユーザーの協力が必要です。

新たな詐欺を減らすためにも、迷惑行為を受けた場合には通報しましょう。しかし、通報によって騙し取られた金銭が返ってくるわけではないため注意が必要です。SNSの運営に通報するとともに、ほかの専門機関へも相談してください。

 

消費生活センターを利用する

著名人を騙る投資詐欺被害に遭った際は、消費生活センターへ相談しましょう。

消費生活センターでは、資格を持った職員や、専門知識や経験がある相談員がトラブル解決を手伝います。必要に応じて、弁護士や福祉関連といった専門相談機関の窓口の紹介や、トラブル相手との交渉のサポート業務も可能です。

最寄りの消費生活センターがわからない場合は、「消費者ホットライン188」に電話をかけましょう。居住地にある消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます。

騙されたのか不安である場合や、何をすべきかわからないといった際に利用すると、適切な対処法を教えてもらえるためおすすめです。

 

警察へ相談する

著名人を装った投資詐欺は、警察への相談も有効です。相談の際は被害届も出してください。

被害届の提出により投資詐欺の捜査が行われ、犯人逮捕が期待できます。被害の拡大防止だけではなく、詐欺師が逮捕を恐れて示談交渉に応じた場合には、お金を取り戻せる可能性が高まります。

警察へ被害届を提出する際は、投資詐欺に至るまでのやり取りや、お金の流れが証明できるものを準備してください。被害届の受理がスムーズに進むでしょう。

 

弁護士へ相談する

著名人を利用した投資詐欺によってお金を騙し取られた場合は、弁護士への相談をおすすめします。

弁護士は詐欺師との交渉や返金請求を行えます。法的知識のない被害者自身が詐欺を立証し返金交渉することは困難です。弁護士に依頼すれば、詐欺や被害の状況を示す証拠集めについてもアドバイスが受けられます。

被害に遭ったか、確信が持てない場合も相談は有効です。弁護士はさまざまな詐欺事案を取り扱っているため、被害に遭っているか過去の事例から判断できます。

弁護士の利用は躊躇するかもしれませんが、早期解決を望むのであれば一人で悩まずに相談しましょう。

 

著名人を騙る投資詐欺は当事務所へ

著名人を騙る投資詐欺は当事務所へ

著名人を騙る投資詐欺に遭った際は、当事務所へご相談ください。投資詐欺事案からの返金実績が豊富な弁護士が、一人一人のお悩みに真摯に対応します。

詐欺に遭ったのではないかと心配している方や、金銭を騙し取られたと確信している場合、どちらの不安も速やかに解決します。

著名人を騙る投資詐欺は、ぜひ一度当事務所の無料相談にお問合せください。