LINEで勧誘されたらFX詐欺?急増する手口に騙される理由
FXとは外国為替証拠金取引のことをいい、預けたお金の何倍もの資金で運用できる点が大きな魅力です。
しかし、FX詐欺はあとを絶たず、最近はLINEを通じた被害が相次いで起こっています。
当記事では、LINEで勧誘するFX詐欺の手口や増加理由、被害に遭った際の相談窓口について解説します。
LINEで勧誘するFX詐欺の手口
LINEで勧誘するFX詐欺の手口は、以下のとおりです。
- 自動売買ツールを購入させる
- 有名投資家を名乗る
- FX取引をレクチャーすると打診してくる
- FXの勉強会を装う
- 偽の取引所で取引させる
最近は、通信手段としてLINEを使用する方が大半です。身近なものだからこそ、自身も詐欺に巻き込まれる危険性があることを念頭に置いておきましょう。
詐欺の手口を知り、被害を未然に防いでください。
自動売買ツールを購入させる
LINEで勧誘するFX詐欺の一つに、自動売買ツールを購入させる手口があります。
自動売買とは、あらかじめ決めたFX取引をプログラム化できるシステムです。自動売買自体は詐欺ではなく、正当なトレード手法です。
「これを使えばFXで勝てる」といったLINEメッセージが届き、勧誘に乗ると高額なツールを売りつけられる詐欺の手口が発生しています。
金銭的な被害だけでなく、個人情報を悪用されることもあるため、注意しましょう。
自動売買ツールの購入を促すLINEが届いた場合は、詐欺の可能性を考える必要があります。
有名投資家を名乗る
LINEで勧誘するFX詐欺では、相手が有名投資家を名乗ることがあります。
有名投資家を装った相手から「FX取引は儲かる」というLINEメッセージが届き、投資に勧誘される手口です。相手は有名投資家を名乗ることで、詐欺の成功率を高めようとしています。
勧誘に乗ると、偽アプリの導入や指定口座への入金に誘導されてしまうため、注意が必要です。
有名投資家を名乗る人物からLINEが届いた際は、注意深く対応しましょう。アプリの導入や個人口座への入金を促された場合は詐欺を疑う必要があります。
FX取引をレクチャーすると打診してくる
「FX取引で勝てる方法を教えます」とLINEでレクチャーに勧誘することは、詐欺手口の一つです。レクチャーを受けると、高額な指導料を支払わされたり、情報商材を売りつけられたりする可能性があります。
レクチャーを受けた方が指定金融機関で口座開設することにより、詐欺師に報酬が入る仕組みを狙っているケースもあります。個人情報を悪用される危険もあるため、慎重な対応が必要です。
FX取引のレクチャーを打診するLINEが届いた場合は、指導料や商材販売目的の詐欺を疑いましょう。
FXの勉強会を装う
FXの勉強会を装ったLINEグループに勧誘するといった詐欺の手口もあります。
グループ内で、FXで儲かったという会話を見せることで「自分もやらないと損をする」と思わせ、取引を開始させる手口です。「勉強会に参加した人たちは利益を得ているから信頼できる」と思うかもしれませんが、メンバーはサクラであり大半が演出です。
話に乗ってしまうと、無登録業者との取引や偽のアプリの導入で、お金を騙し取られてしまう可能性があります。
FXの勉強会を装ったLINEグループに招待された際は、詐欺の危険を疑って行動しましょう。
偽の取引所で取引させる
LINEから勧誘されるFX詐欺には、偽の取引所へ誘導する手口があります。LINEメッセージやグループでの会話から誘導され、金融商品取引業に登録していない業者と取引させられます。
怪しまれないよう、精巧に作った会社のホームページを見せて安心感を与えるケースもあるため警戒が必要です。出金できない段階になって詐欺が発覚します。
被害に遭わないように、取引所へ誘導してくる相手が、金融商品取引業の登録業者かどうかを確認しましょう。金融庁のホームページで調べられるため、取引前の確認をおすすめします。
LINEの勧誘でFX詐欺被害が増える理由
LINEの勧誘でFX詐欺被害が増える理由は、以下のとおりです。
- 警戒心が乏しい
- エコーチェンバー現象
- スマホ操作に慣れていない
- LINEの自動追加機能の悪用
LINEをきっかけとするFX詐欺はあとを絶たず、金融庁や国民生活センターも注意喚起しています。
警戒心が乏しい
LINEの勧誘でFX詐欺被害が増える理由の一つは、警戒心の乏しさです。
SNSの普及により、見知らぬ相手とのやり取りに対する抵抗感が薄くなったことが、警戒心の乏しさへと繋がっています。
「老後2,000万円問題」といった、将来の経済的不安を煽るニュースの多さも要因の一つです。警戒心よりも経済的不安が勝ってしまうことで、正常な判断ができない状態に陥ってしまいます。
見知らぬ相手からLINEメッセージやグループへの招待が届いた場合は、警戒心をもち注意深く対応しましょう。
エコーチェンバー現象
LINEをきっかけとしたFX詐欺被害が増える理由に、エコーチェンバー現象が考えられます。
エコーチェンバー現象とは、似た考えを持つ人たちとのコミュニケーションによって、自分の意見が一般的であると感じてしまう事象です。閉鎖的な空間で意見交換を繰り返すことで、真偽不明な情報も信じやすくなります。
詐欺師が作り出したLINEグループでは、FXで儲かった会話が繰り返されるため信用してしまい、被害に遭う方が続出しています。
LINEグループでのやり取りでは、自身がエコーチェンバー現象に陥っていないか冷静に考えながら対応しましょう。
スマホ操作に慣れていない
スマホ操作に慣れていない高齢者がLINEで勧誘されることも、FX詐欺被害が増加する理由の一つです。
高齢者の多くはスマホ操作に慣れておらず、SNSやインターネットを使いこなせていません。情報収集の機会が乏しく、詐欺の手口や注意喚起を知らないがゆえに被害に巻き込まれてしまいます。
スマホ操作に不慣れな方が、見知らぬ相手からLINEメッセージやグループへの招待を受けた際は、周囲に相談しましょう。
LINEの自動追加機能の悪用
LINEの友だち自動追加機能の悪用により、FX詐欺の被害者が増えています。
LINEは、電話番号やIDがわかれば友だちに追加可能です。追加機能を利用して詐欺師からメッセージが届いたり、勝手にグループに招待されたりする可能性があります。
詐欺被害に遭わないためには、友だち自動追加の設定の見直しをおすすめします。すでに友だち自動追加により、見知らぬ相手からのLINEメッセージやグループ招待がある場合は、無視することが無難です。
以下の記事では、FX詐欺のLINEグループの特徴やに登録された場合の対処法について詳しく解説しています。
本記事とあわせて読むことで、FX詐欺のLINEグループについての理解が深まります。
ぜひご覧ください。
LINEの勧誘からFX詐欺に遭ったら
LINEの勧誘からFX詐欺に遭った際の対処法は、以下のとおりです。
- クーリングオフを活用する
- 国民生活センターに相談する
- 最寄りの警察に相談する
- FX詐欺に強い弁護士に相談する
被害に遭ってしまった場合は、適切な対処法により迅速な解決が期待できます。
クーリングオフを活用する
LINEで勧誘されて購入したFX自動売買ツールや情報商材を返品したい場合は、クーリングオフを活用しましょう。制度概要は以下のとおりです。
クーリング・オフは訪問販売や電話勧誘販売などで、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。”
期間は、申込書面か契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から起算し、販売方法によって8日間または20日間となります。
相手が要求に応じなかったり、連絡が取れなくなったりする場合は詐欺の可能性が高いと考えられます。一人で詐欺に対応することは難しいため、専門家からの支援を考えたほうが良いでしょう。
国民生活センターに相談する
LINEで勧誘され、FX詐欺に遭ってしまった場合は、国民生活センターに相談することも対処法の一つです。
国民生活センターとは、以下のような機関であり、地方公共団体が設置する消費生活センターと連携しています。
国民生活センターは、独立行政法人として、国民生活の安定及び向上に寄与するため、国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続を実施することを目的として、独立行政法人国民生活センター法に基づき設置されています。
「詐欺なのかよくわからない」と相談自体を迷う場合でも、解決の手がかりを得るために活用すると良いでしょう。
誰もがアクセスしやすい窓口として、消費者ホットライン「188」があります。消費者ホットライン「188」は、最寄りの消費相談窓口へと案内してもらえる電話番号です。
消費生活センターが開所していない土日祝日も、国民生活センターへ繋がるため、不安を感じる際はすぐに相談できます。
最寄りの警察に相談する
LINEをきっかけとするFX詐欺に遭ったことが明白であれば、最寄りの警察に相談して被害届を出しましょう。
被害届を提出することで、警察が犯人の特定や逮捕に向けて動き出す可能性があります。詐欺師を捕まえたい場合は、警察への相談が最も適切です。しかし、犯人が逮捕されただけでは、騙し取られたお金は戻ってこないことを念頭に置く必要があります。
被害金を回収するためには、さまざまな法的手続きを踏む必要がありますが、支援を行うのは警察の役目ではありません。返金を望むのであれば、法律の専門家である弁護士にも相談したほうが良いでしょう。
FX詐欺に強い弁護士に相談する
LINEで投資に勧誘され被害に遭ってしまった際は、FX詐欺に強い弁護士への相談が最適です。
詐欺の被害者は、騙し取られたお金の返還を望む場合が多いでしょう。詐欺の相談を開始してから、返金に至るまでには、相手との直接交渉や法的手続きなど多くの過程があります。
公的機関や警察では相談対応してくれたとしても、返金請求は役目ではありません。被害者が法的手続きを一人で行うのは困難を極めるため、弁護士への依頼が効果的です。
弁護士を探す際は、得意分野や過去の解決事例を確認しましょう。実績のある弁護士に相談すると、専門的知見をもとに動いてくれるため、被害金を取り戻せる可能性が高くなります。
返金を考える場合は、公的機関や警察だけでなく、FX詐欺に強い弁護士にも相談しましょう。
LINEでFX詐欺の被害に遭ったら当事務所へ
LINEでFX詐欺の被害に遭った場合は、解決実績と経験が豊富な当事務所へご相談ください。FX詐欺はスピーディーに対応するほど、返金の可能性が高まります。
相談は無料で、電話・メール・LINE・Zoomなどに対応しているため、遠方にお住まいの方でも安心して利用可能です。「詐欺かどうかわからない」という段階でも対応いたします。
少しでも不安がある場合は、当事務所の無料相談をぜひ一度ご活用ください。