FX詐欺の手口5選|怪しい取引への対策と被害に遭った際の相談先
FX詐欺の手口に注意しましょう。国民生活センターには、以下のようにFX取引に関する相談が寄せられています。
引用:SNS上の投資グループで勧誘される詐欺的なFX取引トラブル|国民生活センター
当記事では、FX詐欺の手口や被害に遭った際の相談先を紹介します。FX取引後に相手が音信不通になった方はぜひチェックしてください。
FX詐欺の手口5選
FX詐欺の主な手口は、以下の5つです。
- 自動売買や偽のFXアプリを勧めてくる
- 恋愛感情を利用して投資へ誘導する
- セミナーで高額商材を販売する
- 運用代行を装って入金させる
- 出金拒否後に音信不通になる
手口を知っておくことで、自身がFX詐欺の被害に遭っているかを確認できます。ぜひ自身の状況と照らし合わせて確認しましょう。
1.自動売買や偽のFXアプリを勧めてくる
1つ目のFX詐欺の手口は自動売買や偽のFXアプリを勧めてくることです。詐欺師はターゲットに対し、言葉巧みに自動売買やFXアプリを勧めてきます。
「絶対に儲かる」といった言葉には注意しましょう。詐欺師を信用して口座に入金すると、出金できず音信不通となります。
自動売買やFXアプリ自体は違法ではありませんが、詐欺手口に利用されることが多いため注意が必要です。あまり親しくない方から自動売買やFXアプリを勧められた際は警戒しましょう。
2.恋愛感情を利用して投資へ誘導する
恋愛感情を利用して投資へ誘導しお金を騙し取ることもFX詐欺の手口です。詐欺師はSNSやマッチングアプリを通して出会った相手に恋愛感情を抱かせ、投資話を持ちかけます。
恋愛感情を利用したFX詐欺には、以下のような特徴があります。
- プロフィールが魅力的である
- すぐに「好き」と言ってくる
- 「お金が必要だ」と言い出す
被害者が投資話を信じて入金すると、詐欺師と連絡が取れなくなりお金も戻ってきません。
SNSやマッチングアプリで出会った異性に投資話を持ちかけられた際は、FX詐欺を疑いましょう。
3.セミナーで高額商材を販売する
セミナーで高額商材を販売することもFX詐欺の手口の一つです。
詐欺師はFX投資に関するセミナーを開催し、出席したターゲットに以下のような謳い文句で高額商材を売りつけます。
- 商材代はすぐに取り戻せる
- 人生の成功者になれる
- 行動しない人には何も起きない
実際に代金を払って商材を確認すると、FX投資とまったく関係のない内容だったというケースも少なくありません。主催者が信用できないセミナーへの参加は控えましょう。
4.運用代行を装って入金させる
FX詐欺には運用代行を装って入金させる手口があります。
以下のようなフレーズを使い、ターゲットに入金を促す点が特徴的です。
- 絶対に損しません
- 何もしなくても儲かりますよ
- いつでも返金します
ターゲットがお金を払うと、詐欺師と連絡が途絶えお金を騙し取られます。実際にあった事件では、FXスクールの講師が運用代行を騙った詐欺を働きました。
運用代行を持ちかけられた際は、本当に相手が信用できる人物か確認することが大切です。
5.出金拒否後に音信不通になる
出金拒否後に音信不通になることはFX詐欺でよく見られる手口です。詐欺師はターゲットが入金したあとに出金申請を拒否し、そのまま連絡がつかなくなります。
被害者が詐欺に気付いた際には完全に連絡を絶つため、犯人を特定することは非常に困難です。出金申請や契約の際に住所やクレジットカード情報を教えていると、悪用される危険性があります。
入金したお金を引き出せなくなったり、相手が音信不通になったりした際はFX詐欺を疑ってください。
FX詐欺業者の特徴
手口とあわせて、以下のFX詐欺業者の特徴を確認しましょう。
- FXのメリットのみを話す
- 判断を急がせる
- クーリングオフができないと言う
FX詐欺業者に騙されたあとは迅速に被害に気付くことが大切です。FXの取引先に思い当たる特徴がないか思い返すことをおすすめします。
FXのメリットのみを話す
FX詐欺業者の手口の特徴としてメリットのみを話す点が挙げられます。
具体的には、以下のようなフレーズです。
- 簡単に利益が出る
- 絶対に儲かる
- 元本は保証されている
- 誰でも稼げる
金融商品取引法では、不確定要素がある事項について、聞き手に「確実である」と誤解させる勧誘は禁止されています。
「お金が確実に増える」といった内容の投資話は、ほぼ詐欺だと思って間違いないでしょう。投資話が始まった際は、相手がデメリットを話しているかに注目してください。
判断を急がせる
判断を急がせる点もFX詐欺の手口の特徴です。
詐欺業者は、以下のようなフレーズを使ってターゲットの判断を急かします。
- 今だけのチャンスですよ
- 今日中に返事ください
- 早い者勝ちです
判断を急かす狙いは、じっくりと考える時間を奪い冷静に決断させないことです。投資話は即決せずに信頼できる仲間や家族に一度相談しましょう。
とくに大金が動くFX取引は焦って決断することは良くありません。大きなお金が動くケースほど慎重に行動しましょう。
クーリングオフができないと言う
FX詐欺の手口の特徴としてクーリングオフができないと言われる点が挙げられます。
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
クーリングオフの権利は特定商取引法で定められています。
申請期間は、申込・契約書面の早いほうを受け取った日から最短で8日間です。最短でも8日間あることを覚えておきましょう。
FXの取引先が頑なに「クーリングオフはできない」と言い張った場合は、詐欺業者の可能性を疑ってください。
FX詐欺の手口への対策
FX詐欺の手口への対策は、以下のとおりです。
- ライセンスや資格を確認する
- フォワードテストの成績を公開してもらう
- 怪しいSNSアカウントには連絡しない
- 高額なセミナーや商材には手を出さない
対策を知っておくことでFX詐欺に遭うリスクを軽減できます。FX詐欺への対策ができているかぜひチェックしてください。
ライセンスや資格を確認する
FX詐欺への対策としてライセンスや資格を確認する方法があります。
FX詐欺にはさまざまな手口がありますが、運用代行や投資の助言に関する話が出た際は、以下の資格を確認してください。
- 投資運用業
- 投資助言・代理業
資格を確認できなかったり、相手がライセンスの提示を拒否したりする場合は、詐欺業者の可能性が高いでしょう。
資格の必要性については、以下の表で確認できます。
業者に資格の有無を質問できない場合は、金融庁や日本投資顧問業協会の公式サイトで確認してください。
フォワードテストの成績を公開してもらう
フォワードテストの成績を公開してもらうこともFX詐欺の手口への対策になります。フォワードテストとは、実際の相場で投資売買のプログラムをテストすることです。
過去の相場に当てはめてFX戦略の有効性を確認するバックテストと違い、フォワードテストでは参考にする値動きの期間やレートなどを調整不可です。結果を良く見せられないため、フォワードテストの成績チェックはFX詐欺への対策となります。
注意点として、フォワードテストの成績公開をしたからといって詐欺でない証明にはなりません。ほかの対策とあわせてFX詐欺に遭わないための対策が必要です。
業者がフォワードテストの成績を見せたがらない場合はFX詐欺を疑いましょう。
怪しいSNSアカウントには連絡しない
FX詐欺の手口への対策として怪しいSNSアカウントへ連絡しないことが挙げられます。
とくに警戒するべきアカウントの特徴は、以下のとおりです。
- 初期アカウント
- 楽して儲かるアピールをしている
- 一方的にメールを送ってくる
以下のようにSNSからグループチャットに誘われ、参加者全員に騙されたという手口の詐欺被害が発生しています。
引用:SNS上の投資グループで勧誘される詐欺的なFX取引トラブル|国民生活センター
SNSのDMやメールが送られてきた際は送信元のアカウントをチェックしましょう。
高額なセミナーや商材には手を出さない
高額なセミナーや商材に手を出さないこともFX詐欺の手口への対策になります。
業者が以下のフレーズでセミナーや商材を勧めてきた際はFX詐欺を疑ってください。
- 稼ぐためには即決が大事
- お金が足りないなら借りたら良いよ
- 初期投資しないとうまくいかない
高額のセミナーや商材にお金を払ったからといって必ず儲かるとは限りません。本や動画を活用して自身で投資の勉強をしましょう。
FX詐欺に遭った際の相談先
FX詐欺の手口に騙された際の主な相談先は、以下のとおりです。
- 消費者ホットライン
- 適格消費者団体
- 警察相談専用電話
- 金融サービス利用者相談室
- 弁護士
FX詐欺は時間が経てば事件の解決や被害金の回収が困難になります。迅速に相談先を見つけましょう。
消費者ホットライン
FX詐欺の手口に騙された際の相談先として、消費者ホットライン(#188)があります。
消費者ホットラインは消費者の相談窓口で、各都道府県の消費生活センターにつないでくれます。
消費者ホットラインがつながらない場合は、国民生活センターの平日バックアップ相談に電話しましょう。
各都道府県の消費生活センターに直接電話も可能です。FX詐欺を疑っている場合は一度相談してみることをおすすめします。
適格消費者団体
FX詐欺の手口に騙された際の相談先の一つが適格消費者団体です。
適格消費者団体とは、違法な販売行為を止めさせるための法的手続きができる機関で、全国に20以上の団体があります。
注意したいのは、適格消費者団体と似た名称を騙る詐欺業者による二次被害が発生している点です。
自宅近くの適格消費者団体を調べたい際は、全国の適格消費者団体一覧から探しましょう。
警察相談専用電話
FX詐欺の手口に騙された際の相談先に警察相談専用電話(#9110)もあります。警察相談専用電話は地域を管轄する警察本部の相談窓口で、110番と異なり「まだFX詐欺かどうかわからない」という場合も気軽に相談可能です。
実際にオレオレ詐欺を事前に防止した実績があります。FX業者と連絡が取れなかったり、口座から出金できなかったりする場合にも利用すると良いでしょう。
金融サービス利用者相談室
FX詐欺の手口に騙された際の相談先として、金融サービス利用者相談室があります。金融サービス利用者相談室は、さまざまな金融機関と消費者の個別トラブルの相談を受け付けている機関です。
実際にさまざまな投資詐欺に関する相談が寄せられています。
参考:金融サービス利用者相談室 皆様の「声」をお寄せください!|金融庁
電話をかけると、金融サービス利用者相談室の相談員が対応してくれます。FX詐欺の手口は金融庁内で共有されるため、新たな被害の防止効果もあるでしょう。
弁護士
FX詐欺に遭った際の相談先として弁護士が挙げられます。経験豊富な弁護士であればFX詐欺の手口に精通しています。
弁護士に相談する際は、以下を持参してください。
- FX詐欺に遭った経緯のメモ
- FX詐欺に遭った日時の記録
- メールやDMの画面
- 請求書や振込証明書など
犯人を特定できれば、弁護士は返金交渉を代行できます。時間が経つと犯人の特定が難しくなるため、可能な限り早く弁護士に相談しましょう。
FX詐欺に遭った際は当事務所の無料相談へ
FX詐欺に遭った際は弁護士への相談を推奨します。投資詐欺は手口が多様であるため、事件の解決には専門的な知識が必要です。
当事務所の弁護士は、詐欺被害者を救済するための専門知識を有しています。長年の経験で培った調査能力を活かして情報と証拠の収集に尽力します。
FX詐欺に遭った際は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。